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≪探索14日目 探索16日目≫

探索15日目


Diary

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キャラクター解説

フィア=ウィンド
 この物語の主人公。これがアタシの書く日記である以上、主人公の地位は揺るがないのだ!
 友人から預かった犬が元気を無くしてしまい、生命の力が溢れるというこの世界に来た。

フィア「いざ、野盗退治に向けて しゅっぱーつ!!」

石刀火 凍檻 (いわとび こおり)
 フィアのパーティメンバ。妙に立派な黄色いマユゲが特徴の青年。
 顔立ちは整っているけど、言葉を放つと残念でならない人。

こおり「しかし・・・野盗の出現ポイントはオルゼからだと随分と遠いようだな」

ひかげ
 フィアのパーティメンバ。小学5年生の女の子。
 何でもいいから世界一になりたいらしい。ひなたちゃんの双子の妹。

ひかげ「ちょっとぉ、出発してそうそうに何てコト言い出すのよ?
    ・・・遠いって具体的にどのくらい遠いのよ?」


ひなた
 フィアのパーティメンバ。小学5年生の男の子。
 絵本作家になるのが夢らしい。ひかげちゃんの双子の兄。

ひなた「徒歩だと丸3日かかる道程ですね」

ノライヌ
 友人であるイリスから預かった犬。ダンボールで出来ている。弱っていたが、この世界に来てすっかり元気に。
 言葉を喋る事は出来ないが、実は字が書ける。

ノライヌ「わんわん! わんわん!」

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■探索15日目の日記■

オルゼの街を発って、2日が経過。
今、私達が目指しているのは『野盗退治』の依頼。
入り組んだ細道を抜ける。このペースなら、明日には目的地に到着できそうだ。
しかし・・・単調な探索が2日も続いたせいか、皆の顔色には疲れが見え始めている。

ノライヌ「わんわん! わんわん!」

ノライヌだけは相変わらず元気そうだけど。

フィア「ところでさぁ・・・ずっと疑問に思ってたコトがあるんだけど・・・」

疲れを紛らわそうと、私はおもむろに話題を振ってみる。

こおり「・・・どうした、藪から棒に?」

PTメンバのこおりさんが、怪訝そうな顔で応える。

フィア「『野盗』って言葉はさ、『野暮』な『盗賊』って意味なのかな?」

こおり「何を言い出すのかと思えば・・・また随分と下らない話題を持ちかけてきたな」

フィア「下らないって言うなー!」

私のツッコミに呆れ顔をするものの、こおりさんは少しだけ考える素振りをした後、会話に乗ってきてくれた。

こおり「まぁ、『野盗』って言うくらいだからな・・・『野蛮』な『盗賊』なんじゃないか、常考」

ひかげ「ふーん、野蛮な盗賊・・・ねぇ。
    ってコトは、フツーの盗賊よりもう一回り野蛮なのかしら?」


フィア「ぇえっ?!」

ひかげちゃんも便乗してきた。
でも・・・何だか不穏当な方向に話が膨らんできた様な・・・

こおり「ただでさえ野蛮な盗賊が・・・そこから更にもう一回り野蛮となると・・・
    モラルもへったくりも無いだろうな」


フィア「ぇえええっ?!」

こおり「当然、交渉も説得も通じるわけがないし・・・
    目を合わせたらいきなり襲いかかってくるやも知れない。
    最悪、三度の飯より血を見るのが好きな快楽殺人者・・・なんてケースも考えられる」


ひかげ「うわぁ・・・背後から襲われないよう気を付けないと・・・」

ちょっとー?! すげーこわいんでスけど?!
野盗退治って、イチバン難易度の低い依頼だと思ってたのにーっ?!
私は、大型のナイフを舌なめずりする兇悪な盗賊の姿を想像してしまい、すっかり震え上がってしまった。

ひなた「ええっと・・・『野盗』は『山野』に出没する『盗賊』という意味だったと思いますよ。
    ほら、『海賊』が『海』の『盗賊』っていうのと同じですよ」


フィア「な、なーんだ。流石はひなたくん、物知りだねぇ!」

野蛮な盗賊って意味じゃ無いんだよね?
兇悪な快楽殺人者じゃ無いんだよね?

こおり「・・・・・・・ちっ

あれっ? 今こおりさん、舌打ちしなかった?!

ひなた「でも、油断は禁物ですよ。
    相手は人の身包みを剥いで生活の糧としている連中ですから。
    野蛮で危険な人達であることには変わりありません」


フィア「う、うん・・・そうだね。気を引き締めてかからないとね!」

ああん、どうして私達はこんな怖い依頼を引き受けちゃったんだろう?
気が付けば、野盗の出没ポイントはもう目の前。

お頭「・・・・・・おいそこの。ここは通行止めだぜ?」

三下「お頭に従わねぇと、痛い目見るぜぇ・・・?」

フィア「ぎゃーっ! 出た―!!」

ちょっと待って! まだ心の準備が!
・・・ってか、お頭の人、本当にナイフを舌なめずりしちゃってるし!

お頭「・・・というわけでな、まぁ軽く痛い目見てもらってだな」

三下「えッ!お金払えば痛い目に遭わせないんじゃねぇんすか!?」

お頭「説得が面倒じゃねぇか」

三下「さすがお頭ッ!っぱねぇーっすぅ!!」

こおりさんの予想通り。交渉も説得も通じる相手じゃねえ!!
しかも。お頭に加え、取り巻き連中が3,4,5・・・6人も居るっ!!
完全に多勢に無勢じゃないかーっ!!

フィア「どどどどうしようっ?!」

・・・ええっと、謝ったら赦してくれるかなぁ?

こおり「赦しちゃくれないと思うぞ」

フィア「ちょっとー! 人の思考にツッコミ入れるの禁止!」

かくして。野盗達との戦闘が始まってしまった。
どうなる私たちっ?!


# つづく #




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