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キャラクター解説
フィア=ウィンド この物語の主人公。これがアタシの書く日記である以上、主人公の地位は揺るがないのだ! 友人から預かった犬が元気を無くしてしまい、生命の力が溢れるというこの世界に来た。
フィア「ぃえーっ! 生き返った気分だぜー!」
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石刀火 凍檻 (いわとび こおり) フィアのパーティメンバ。妙に立派な黄色いマユゲが特徴の青年。 顔立ちは整っているけど、言葉を放つと残念でならない人。
こおり「朝から無駄にテンション高いな・・・」
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ひかげ フィアのパーティメンバ。小学5年生の女の子。 何でもいいから世界一になりたいらしい。ひなたちゃんの双子の妹。
ひかげ「・・・おはよ。なに、もう出発するの?」
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ひなた フィアのパーティメンバ。小学5年生の男の子。 絵本作家になるのが夢らしい。ひかげちゃんの双子の兄。
ひなた「せっかく新しい街に来たんですから、買い物でもどうです? ほら、僕たちの装備も随分と痛んでますし。そろそろ装備更新の時期ですよ?」
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ノライヌ 友人であるイリスから預かった犬。ダンボールで出来ている。弱っていたが、この世界に来てすっかり元気に。 言葉を喋る事は出来ないが、実は字が書ける。
ノライヌ「わんわん! わんわん!」
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■探索14日目の日記■
フィア「いざ、野盗退治に向けて しゅっぱーつ!!」
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ノライヌ「わんわん! わんわん!」
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オルゼの街でゆっくりのんびりだらだらと2日間を過ごし、しっかりじっくり鋭気を養った私達。 装備も万全、元気も満タン。 意気揚々と、次の依頼へと旅立つのでしたっ!
こおり「しかし・・・野盗の出現ポイントはオルゼからだと随分と遠いようだな」
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街を出て5分と経たぬ間に、こおりさんが口を滑らした。
ひかげ「ちょっとぉ、出発してそうそうに何てコト言い出すのよ? ・・・遠いって具体的にどのくらい遠いのよ?」
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ひなた「徒歩だと丸3日かかる道程ですね」
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ひなた君が冷静に事実を述べる。
ひかげ「げえーっ、そんなにかかるの?! 聞いてないわよ!!」
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フィア「まぁ、確かにちょっとばかし遠いけど・・・ アタシ達の実力だと、盗賊退治がイチバン堅実だからね!」
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そう。無理はせず、出来るところから1つずつ着実にこなそうって決めたんだ。
こおり「・・・野盗が今ある依頼の中で一番の最弱だからな」
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フィア「ちょっとー! こおりさん、そんなに単刀直入に言わないでー!」
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少し涙目になってしまった。
こおり「・・・冗談だ。ゾンビ戦で痛い目に合ったばかりだしな。先ずは盗賊あたりで自信を取り戻して、 そこから少しずつ難易度の高い依頼に挑戦していくのもいいだろう」
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ひなた「そうですよ。欲張らずに、少しずつ自分達の実力を確認していきましょう」
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ひかげ「まぁ、ひなたがそう言うんならいいわよ、それで」
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フィア「・・・・・・♪」
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何だかんだで、皆の思う所は同じみたい。 こういうのっていいな♪
こおり「・・・まぁ、自分はゾンビ戦にも勝ってるんだがな」
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フィア「ちょっとー! こおりさんは一言多いっ!」
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ノライヌ「わん!」
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そして。盗賊退治に向かう道中。
フィア「ふと思ったんだけど・・・」
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こおり「何だいきなり?」
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私は、前々から疑問に思っていたコトを打ち明けた。
セリフォリーフ
フィア「この世界 って、生命力が溢れ過ぎて、動物たちが凶暴化したり、無機物たちが 突然動き出すようになって・・・それで『救援要請』が出たんだよね」
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ひなた「そういう認識で合っていると思いますが・・・それがどうかしたんですか?」
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フィア「・・・リンゴやハムスター、巨大山猫や巨大ミミズの依頼っていうのは判るんだけど・・・ 今回の野盗退治って、『生命力が溢れて云々』の問題とは違う気がするんだよね」
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ひなた「・・・言われてみればそうですね」
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こおり「生命力の溢れた野盗がいつもより暴れまわってる・・・それだけの話だと思うんだが・・・ ・・・違うのか?」
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フィア「うーん、それだけの話だったらいいんだけど・・・」
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ひかげ「何よハッキリしないわね! 何が言いたいのよ?!」
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フィア「ごめーん、違和感があるってだけで、アタシにもハッキリしたコトは判らないんだよね」
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ひかげ「はあ? なにそれ?」
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ノライヌ「くうん・・・」
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PTメンバから次々に冷たい視線が刺さってきた。
こおり「・・・・・・。何かに疑問を感じるというのは悪いことじゃないさ。何も考えずに生きるよりは 有意義だろう」
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思わぬ所からフォローが来た。微妙にフォローになってない気もするけど。
ひなた「依頼の中には『ギャング潰し』や『殺人鬼の追跡』なんてのもありますし。 気になるなら、今後はそういった依頼をこなしていくのもアリかも知れませんね」
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こおり「何だフィア、そんな依頼に興味があったのか?」
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ひかげ「ギャングや殺人鬼を倒すあたし達! 正義のヒーローっぽくてかっこいいじゃん!」
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フィア「え? ぇえっ?」
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ギャングに殺人鬼・・・そういうのはちょっと・・・怖いよぅ・・・っ!!
# つづく #
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