日記ログTOPへ ≪探索7日目 探索9日目≫ 探索8日目 |
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日記の過去ログはこちら↓ http://maosuke.sakura.ne.jp/sicx/front/nikki/ ---------------------------------------------------------------------- キャラクター解説 フィア=ウィンド この物語の主人公。これがアタシの書く日記である以上、主人公の地位は揺るがないのだ! 友人から預かった犬が元気を無くしてしまい、この世界に来た。
石刀火 凍檻 (いわとび こおり) フィアのパーティメンバ。妙に立派な黄色いマユゲが特徴の青年。 顔立ちは整っているけど、言葉を放つと残念でならない人。
ひかげ フィアのパーティメンバ。小学5年生の女の子。 何でもいいから世界一になりたいらしい。ひなたちゃんの双子の妹。
ひなた フィアのパーティメンバ。小学5年生の男の子。 絵本作家になるのが夢らしい。ひかげちゃんの双子の兄。
ノライヌ 友人であるイリスから預かった犬。ダンボールで出来ている。 言葉を喋る事は出来ないが、実は字が書ける。
氷希宮 亜流 (ひきみや ある) 母校である九頭竜学園の先輩。いつも何かと頼りにしている先輩。 少しお説教くさい。
---------------------------------------------------------------------- ■探索8日目の日記■ 深い森を抜けた先には、見渡す限りの草原が広がっていた。
ノライヌは今日も元気に走り回っている。
最近はよくPTメンバの ひかげちゃんが一緒に遊んでくれている。 ノライヌの方もすっかり懐いているようで、微笑ましい限りだ。
・・・まぁ、こおりさんは相変わらずだけど。 そんな私達一行の冒険も、本日で7日目となる。 セルフォリーフ 異界の地 で1週間も冒険をしたのかと思うと、ちょっぴり感慨深い。 ・・・と、そんな時。
突然、前方の茂みに向かって、ノライヌが吠え始めた。
ひなた君の予想通り、茂みの奥からモンスターが飛び出してくる。
それは、今まで見てきたモンスター達とは明らかに違っていた。 一回りも二回りも大きく、そして恐ろしい殺気を放っていた。
大海猫はばっさばっさと羽を広げ、気が付いたら私達の後ろに回り込む。 前方にタコの化け物、後方に巨鳥。挟まれる形となった私達は、逃げることも出来ず・・・ 死に物狂いで戦う他なかった。 ###
命からがら。私達はギリギリで新手のモンスターを撃退し、近くにあった街へと逃げ込んだ。 どうやらここは『エスタの街』というらしい。 最初に居た『スティルフ』という街よりは、若干大きい様だ。
ひなた君は、真剣な顔つきで呟く。
そうか・・・そういうコトか・・・。 今までこなしてきた依頼が、アップル退治だのハムスター退治だので、イマイチ実感が湧かなかったけど。 セルフォリーフ この世界 は、私が元居た世界よりずっと危険な所なんだ。 だから街には様々な『依頼』が寄せられる。冒険者は危険を承知でその『依頼』をこなし、お金を受け取る。 ここは・・・そういう世界なんだ。 ###
宿屋に着くなり、宿屋の主人から縋るような目を向けられた。
白髪の目立つ壮年の主人は、唐突にトンでもないことを言う。
主人はそう言って、頭をぺこぺこと下げる。
こおりさんは時々、すまし顔で本当に怖いことを言う。
かくして。次の行先はゾンビ退治に決まった。
### 翌朝。私達は宿屋の主人に見送られて、エスタの街を後にした。 いつまでもいつまでも腕を振る主人を見ていると、頑張ろうって思う。 目指すは北西の山岳に建つという洋館。ゾンビ退治だ!
私はいつも以上にノリ気だった。 そんな時だ。唐突にポケットにしまっていた携帯電話が鳴る。 あれ? この世界に着いてから、ボクの携帯はずっと「電波が届きません」状態だったハズだけど・・・
携帯電話の向こうで、元の世界での親友の声がする。
新たな発見である。
# つづく #
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