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日記の過去ログはこちら↓ http://maosuke.sakura.ne.jp/sicx/front/nikki/ ---------------------------------------------------------------------- キャラクター解説 フィア=ウィンド この物語の主人公。これがアタシの書く日記である以上、主人公の地位は揺るがないのだ! 友人から預かった犬が元気を無くしてしまい、この世界に来た。
石刀火 凍檻 (いわとび こおり) フィアのパーティメンバ。妙に立派な黄色いマユゲが特徴の青年。 顔立ちは整っているけど、言葉を放つと残念でならない人。
ひかげ フィアのパーティメンバ。小学5年生の女の子。 何でもいいから世界一になりたいらしい。ひなたちゃんの双子の妹。
ひなた フィアのパーティメンバ。小学5年生の男の子。 絵本作家になるのが夢らしい。ひかげちゃんの双子の兄。
ノライヌ 友人であるイリスから預かった犬。ダンボールで出来ている。 言葉を喋る事は出来ないが、実は字が書ける。
---------------------------------------------------------------------- ■探索6日目の日記■
今日の戦闘も熾烈を極めた。 3人ともギリギリまで体力を削られ、ひなたちゃん、ひかげちゃんに至っては昏倒して倒れてしまったほどだ。 セルフォリーフ この世界 の生き物は、それ程までに手強いのだ。正直、『油断』していた。 明日はいよいよ『ハムスター退治』の依頼当日だというのに・・・こんな調子で本当に私達のPTは大丈夫なのだろうか? そんな肌寒い夕刻の、草原でのキャンプにて。 私は・・・今度こそ自分の『油断』に心の底から後悔した。 目の前には、皿に盛り付けられた晩ごはんが並んでいた。 それは・・・焼いてある 珍平 だった。
不意に、先日闘った、珍平との戦闘を思い出す。 確かに私達は彼らと戦い、そして勝った。 所詮この世は弱肉強食。勝った者は敗者の血肉を喰らい、生き延びる。大自然のルールだ。 それは判っている。 だけど! 目の前にあるソレは、しっかり火が通っていて。変わり果てた姿をしていて・・・でも生前の面影を残していて。 お茶の間には決して放映できない、モザイクがかかっちゃうような料理へと変貌していたのだ。 両の瞳から、涙が溢れてきた。 生きるって・・・本当に大変なコトだったんだ。 ぅ・・・ぅうっ・・・ 私は震える手を必死に抑えながら、焼かれた珍平に箸を・・・
なん・・・だと・・・?! 視界の端に、PTメンバの姿が映る。 彼らは皆、美味しそうにパンプキンパイを食べていた。 普通のパンプキンパイだ。モザイクなんてかからない、美味しそうなヤツだ。
私は大いに取り乱した。
―――!! この時。私の脳内で、何かが繋がった。 そう、私は大きな勘違いをしていたのだ。 現在、私達のPTは積極的に料理枠を交換している。つまりは、食事を外注しているのだ。そして、晩ごはんの料理を発注するのは私の仕事だ。 私はいつからか面倒くさくなって、「そこにあるのを適当に焼いてくれるだけでいいから」と指示していた。 だから・・・目の前には、前日に倒した敵を焼いた料理が並ぶのだ。 昨日の『焼きタワシ』も、一昨日の『焼きりんご』も・・・私のせいでこんな料理になってしまったんだ! 私は・・・馬鹿だ。本当に馬鹿だった・・・ 膝が震えて立っていられなかった。私は跪いて・・・泣いた。
私以外の料理がマトモなのは、ひなたくんのおかげというコトか。 流石はひなたくん、何て頼りになる男!!
とにかくひたすらに頭を下げた。
ふと前を見る。『焼き珍平』は、相変わらず私の前に鎮座している。 そう。今日の料理はあくまでこの 焼き珍平 なんだよね。 希望に満ちた明日のために・・・私はこの目の前の料理を何とかしようと・・・奮い立った! # つづく # ※私の発注する料理名あんまりだとPTメンバからクレームがついたので、こんな日記になりました。 こおりくん、ひなたくん、ひかげちゃん、そして料理を作ってくれた皆さん、ほんとごめんね!
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