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≪探索3日目 探索5日目≫

探索4日目


Diary

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■探索4日目の日記■

フィア「うおーっ! リンゴ退治だーっ! がんばるぞーっ!
    アタシ、りんご大好きなんだよねーっ♪」


ノライヌ「わんわーん♪」

セルフォリーフ
この世界 では、『依頼』を次々と解決していくのが最近のトレンドらしい。
その場のノリで何となくパーティを組んだ私達4人は、手近な依頼『アップル退治』をチョイス。

ひかげ「あたしアップルパイが食べたいわ」

ひなた「え、今言うこと?」

この二人は ひなたくんと ひかげちゃん。双子の兄妹らしい。
ひかげちゃんは言葉使いはアレだけど、素直で可愛い子。ひなたくんはそんな妹さんに随分と手を焼いているみたい。

こおり「・・・アップルタルトは死の微笑」

ひなた「・・・え? ・・・え?」

で、この青い髪の男性は こおりさん。顔立ちは端正で中々のイケメンだけど、言動が残念でならない。

そんな急造の でこぼこパーティだけど・・・出会い方はどうあれ、せっかく集まった仲間だもの。仲良く楽しくやっていければいいなって思う。
何事も最初が肝心だ。先ずはアップル退治をビシっとキメて、パーティの結束を深めていけたらなー・・・なんてね。

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木漏れ日の差す静かな森の中、

アップルさん「おいぃ・・・・・・一服中にジロジロ見てんじゃねぇよッ!!」

そこに居たアップルさんは、想像の少しだけ斜め上を行き、

アップルさん「俺らも所詮はこの程度・・・って、こと・・・か・・・・・・」

数時間に及ぶ死闘の末、崩れ落ちるアップルさんの姿は、哀愁に満ちていた。

フィア「ええっと・・・依頼・・・達成だよね。喜んでいいんだよね?」

足元には戦利品?として、渋面を浮かべた林檎のような果実が3つ、転がっている。

ひかげ「・・・あたし疲れちゃった」

ひなた「いったん街に戻る?」

そんな兄妹の提案に私も乗っかろうとした矢先、

こおり「ところで、君たちはアップルパイが食べたかったんじゃないのか?」

3人の顔が引きつった。
だが、足元に転がる林檎の顔は、もっと引きつっていた。

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そして。
今、私達の前には 焼きりんご が3つ、並んでいる。今日の晩ごはんだ。
食べるとは、生きるということ。
戦いに勝ち、相手の命を奪ったのだ。これを食すのは、勝者の義務と言えよう。
そんな理屈を頭の中で必死にでっち上げ、私は焼きりんごを口に運ぶのだった。
パーティ結成後、最初の食事は・・・実に気まずいものだった。

私達、これからもウマくやっていけるのだろーか?


# つづく #




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