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探索18日目


Diary

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キャラクター解説

石川 実継 (いしかわ みつぐ)
 この物語の主人公。これはオレの書く日記だかんな。主人公でとーぜんだろ?
 九頭竜学園の中等部2年生。MSBS部所属。愛称はミック。部長に騙されて?この世界に迷い込んだ。

ミック「ねぇねぇ! ファンタジー世界に迷い込んでもう随分経つよねっ!
    そろそろサービスカットの一つもあって良いと思わない?!
    女の子の入浴シーンとかっ!」


アト
 自分で考え、自分で動けるぬいぐるみ。猫の天使らしいが、白ネズミにしか見えない。
 ミックに自分に似通った波長を感じたらしく、憑りついた。

アト「ど、どうしたんやミックはん、藪から棒に・・・(汗」

大江戸 大五郎 (おおえど だいごろう)
 ミックのPTメンバ。MSBS部の部長。
 この世界をMSBSだと思い込んだまま日々を生きる。強く生きて欲しい。

大江戸「ちっ、ミックの奴・・・とォとォ壊れたのか・・・」

ジョン・A・マルクス
 ミックのPTメンバ。MSBS部の先輩。
 部活中の事故により体の大半を失い改造人間になったらしい。MSBS部ってそんな危険な部活だったの?!

ジョン「この程度の妄言、ミック君なら日常茶飯事じゃないか」

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■探索18日目の日記■

アンジニティ
この世界 に迷い込んで・・・18日が経過した。
短い様で長い、密度の濃い18日間であった。
思えば色んなコトがあった。
得体のしれないモンスターには襲われるし。
白ネズミのヌイグルミにはまとわりつかれるし。
大江戸部長はこの世界をMSBSだと勘違いしたままだし。
ジョン先輩は小さくなったりするし。
妄想を力に変換して相手にぶつける必殺技まで開眼した。
そして何より重大なのは・・・

ミック「チョコやーっ! チョコを貰ったんやーっ!!」

この世に生を受け14年。物心付いた時から異性に激しい興味を持っていた。
その衝動を抑える術を知らぬ幼少期には、女の先生のパンツを盗んで幼稚園を退園させられる等の暗い過去を持つ。
その後も折れることなくひたすらアタックを繰り返し、その度に玉砕してきた。
「ミックくん、気持ちわるーい」「半径10m以内に近づいたらセクハラで訴えます!」「お前、洗ってない犬の臭いがするんだよ」
そんな言葉ばかりを浴びてきた。否定され続けてきた我が人生。

しかし。そんな俺でも。
この世界では受け入れられたのだ。
人生を肯定されたと言っても過言では無いだろう。

・・・おいおい、バレンタインなんてもう5日も前のことだろう?

大江戸「リアル時間に換算すると76日も前だな・・・ほぼ3ヶ月前だ」

ミック「リアル時間って何やねん?!
    って言うか、人の回想に割り込んでこないで下さいよっ!」


確かに。チョコを貰ったのなんてもう随分前の話だ。
でも。今になっても引きずりたくなる程、俺にとっては重要な出来事だったのだ。

そして何より・・・!

ミック「チョコを貰って以降、進展が何も無いんじゃーっ!」

チョコをもらってもう随分経つのに・・・あれ以降、何も進展がないまま今に至るのだ。

大江戸「お返しすら満足にしていないんだから、当然の事だろう」

ミック「だから俺の回想に割り込まないでってば!」

大江戸「まだフラれていないだけでも奇跡だぞ。むしろ喜べ」

ミック「言いたい放題だな!」

だけど。大江戸隊長の言い分ももっともだ。
俺はチョコを貰ったのに、そのお返しすらマトモにしてはいないのいだ。
これで進展を望む方がどうかしている。

ミック「でも! モテない歴14年の俺としては・・・
    ぶっちゃけどうしていいのか判らないんやー!」


大江戸「仕方がないな。この俺が助太刀してやろう」

ミック「ぇえっ?! 大江戸隊長ってモテだんでしたっけ?(汗」

大江戸「ギャルゲーをやりつくした私に死角はない」

ミック「謹んでご遠慮させて頂きます」

大江戸「まぁまぁそう言うな」

大江戸隊長は腕を俺の肩に回して逃げられないようにすると、話を続ける。

大江戸「いいかミック、そもそもチョコをくれたってコトはだな・・・
     その相手は少なくともその時点ではお前を嫌ってはいなかった」


確かに・・・そうだよな。

大江戸「だが。この5日間、お前と接したコトで・・・
     相手の好感度はだいぶ下がっているものと推測できる」


ミック「何でそうなるのさっ!」

大江戸「お前は女の子に嫌われるコトだけは超一流だからな。
     少しは自分のスキルを自覚しておいた方がいいぞ」


あぅ・・・強ち否定できないのがツラい・・・っ!

大江戸「まずは失った好感度を回復すること。
     そうしない事には話が前に進まないぞ」


何だろう、大江戸部長の言っている事が凄くマトモに思えてきたぞ。

ミック「どどどどうすれば好感度を回復できるんスかっ?!」

大江戸「・・・そうだな。お前は『相手を労わる心』と言うヤツが致命的なまでに欠けている。
     自分のことばっかりで、相手の事を思いやることなんてないだろう。
     まずはソコを鍛えるトコロからだな」


ふむふむ、なるほど!

大江戸「その為にはだな、相手に服従する気構えを持つ必要がある。
     それはズバリ…『犬の心』! まずは犬の気持ちになる特訓だっ!」


・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・。

――そして30分後。

ミック「どうっスか?! これで少しは犬の境地に近づけたっスか?!」

大江戸「ええい、犬が人様の言葉を喋るな! 卑しい犬が!
     犬なら犬らしく吠えてみせろ」


ミック「わんわん! わんわん!」




ジョン「・・・・・。ちょっと目を離した隙にPTメンバがとても遠くに
    行ってしまった気がするんだが・・・
    オレは今後・・・彼らとどう接するべきかな?」


# つづく #




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