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≪探索10日目 探索12日目≫

探索11日目


Diary

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キャラクター解説

石川 実継 (いしかわ みつぐ)
 この物語の主人公。これはオレの書く日記だかんな。主人公でとーぜんだろ?
 九頭竜学園の中等部2年生。MSBS部所属。愛称はミック。部長に騙されて?この世界に迷い込んだ。

ミック「みなぎってきたぜぇええぇっ!!!」

アト
 自分で考え、自分で動けるぬいぐるみ。猫の天使らしいが、白ネズミにしか見えない。
 ミックに自分に似通った波長を感じたらしく、憑りついた。

アト「お前、それでもいっぱしの妄想男児のつもりか?」

大江戸 大五郎 (おおえど だいごろう)
 ミックのPTメンバ。MSBS部の部長。
 この世界をMSBSだと思い込んだまま日々を生きる。強く生きて欲しい。

大江戸「噂では・・・次の補給地点の整備員は、たいそうなべっぴんさんらしいぞ?」

ジョン・A・マルクス
 ミックのPTメンバ。MSBS部の先輩。
 部活中の事故により体の大半を失い改造人間になったらしい。MSBS部ってそんな危険な部活だったの?!

ジョン【センメツにゃセンメツにゃセンメツにゃセンメツにゃセンメツにゃ】

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■探索11日目の日記■

ジョン「お早うみんな! 調子はどうだい?」

朝。目が覚めると、眼前に2メートルを超える大男が起立していた。
胸部は筋肉で固められあり得ないほど隆起しており、その左右にはまるで丸太の様な腕がぶら下がっている。

ミック「ぎゃー出たー! おばけーっ!!」

寝起き早々、俺は身近に迫る死に恐怖した。

大江戸「どうしたミック? 朝っぱらからそんなに取り乱して・・・
     撃墜される夢でも見たのか?」


ミック「だって、そそそそれ・・・」

俺は震える指で、赤い服に包まれた筋肉達磨を指差した。

ジョン「・・・?」

大江戸「・・・ジョンがどうかしたのか?」

大江戸部長が、俺と筋肉達磨を交互に見やりながら、不思議そうに言った。
え? ジョンって・・・あのジョン先輩のこと?!

ミック「いや、だって・・・ジョン先輩は体長30cmくらいで小さくて頼りになるマスコットキャラじゃ・・・」

大江戸「落ち着けミック。かつて九頭竜学園で共に学び、共に競い合った仲間、
     ジョン・A・マルクスの容姿を今一度思い出してみろ」


大江戸部長に言われるまま、俺はかつてのジョン先輩の容姿を思い浮かべる。

ミック「ええっと・・・確かいつも赤い制服を着ていて・・・」

ジョン「・・・?」

大江戸「ふむ、赤い制服を着ているな」

ミック「金髪で、顔の左半分をマスクで覆っていて・・・」

ジョン「・・・?」

大江戸「金髪で、左半分はマスクだな」

ミック「筋肉モリモリで・・・」

ジョン「・・・?」

大江戸「モリモリだな」

ミック「身長2メートルを超す大男で・・・」

ジョン「・・・?」

大江戸「身長2メートル・・・ふむ。完全に一致するな。本人じゃないか」

ミック「本当だ・・・本人だった!」

ジョン「・・・!」

大江戸「ミック・・・何か悪い夢でも見ていたんじゃないか?
     ちゃんと現実を見ないとダメだぞ」


そうだ、大江戸隊長の言う通りだ。
俺はきっと、何か悪い夢でも見ていたに違いない。
アンジニティ
この世界 に迷い込んだのも。大江戸隊長がMSBSの世界と錯覚しているのも。
毎日凶悪なモンスターに襲われるのも。奇妙な白ネズミに付きまとわれるのも。
ぜんぶ悪い夢だったんだ!
玄関の扉を開ければ、今日もいつもの学園生活が始まるに違いない!

がちゃり。俺は勢いよく玄関の扉を開けた。

アト「みんなーっ! タイヘンやー! 大鷹の群れが襲ってきよるでーっ!!」

大鷹A「ギャース! ギャース!」

大鷹B「ギャオォォオォォン!」

そこには・・・『鷲』と言うにはあまりに巨大で凶悪な怪鳥が、天空を飛び交っていた。

おっかしいなぁ、どうやらまだ夢から覚めていなかったらしい。
俺は開けた扉をもう一度閉め・・・

アト「なに寝ぼけとんのやこのアホー!! とっとと戦わんかい!!」

アトに思い切り頬を叩かれ、俺はコレが夢では無いことを悟った。
こうしてまた、いつもと変わらぬ一日が始まる。


# つづく #




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