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≪探索9日目 探索11日目≫

探索10日目


Diary

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キャラクター解説

石川 実継 (いしかわ みつぐ)
 この物語の主人公。これはオレの書く日記だかんな。主人公でとーぜんだろ?
 九頭竜学園の中等部2年生。MSBS部所属。愛称はミック。部長に騙されて?この世界に迷い込んだ。

ミック「イヤやー! こんな死に方サイアクやー!!
    どうせ死ぬなら、女の子の腕に抱かれて死にたかったー!」


大江戸 大五郎 (おおえど だいごろう)
 ミックのPTメンバ。MSBS部の部長。
 この世界をMSBSだと思い込んだまま日々を生きる。強く生きて欲しい。

大江戸「よかったなミック!ゲームでしか味わえない触手プレイを生体験なんて」

アト
 自分で考え、自分で動けるぬいぐるみ。
 ミックに自分に似通った波長を感じたらしく、憑りついた。

アト「そんなにイヤなら、得意の妄想でその触手を女の子の腕に脳内変換すればいいんじゃね?」


ジョン・A・マルクス
 ミックのPTメンバ。MSBS部の先輩。
 部活中の事故により体の大半を失い改造人間になったらしい。MSBS部ってそんな危険な部活だったの?!

ジョン【センメツにゃセンメツにゃセンメツにゃセンメツにゃセンメツにゃ】

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■探索10日目の日記■

アンジニティ
この世界 に迷い込んで何日が経過しただろう?
両手の指じゃ数えきれない程の日数が過ぎていそうで怖い。

アト「みんなーっ!! 街やっ! 街が見えるでーっ!!」

紆余曲折、今まで色々な事があったものの、俺達は念願叶って(?)、2つ目の街フリストへと到着した。
今日は久々に屋根のある所で眠れそうだ。

大江戸「ようやく補給が出来るのはうれしいな」

大江戸部長の表情も柔らかい。

ジョン【キョウモゲンキニセンメツにゃ】

ジョン先輩の方は相変わらずだ。最近、ジョン先輩が何を考えているのか俺にはさっぱり判らない。

ミック「うぇへへ、街っていう位だから、キレーなおねーさんの一人や二人・・・」

俺は逸る気持ちを抑えつつ、辺りを見回した。
・・・表通りは閑散としていて、ちらほらと見える人の顔にも、まるで鋭気が無い。
びっくりするほど寂しい街だ。
最初に訪れた街タルタスも寂れていたが・・・ここも同じくらい酷い。
改めて思うが・・・この世界は、俺達が元居た世界とは何もかもが違っている。
いったいココは何処なんだろう?
どうすれば帰れるんだろう?
俺達はどうして・・・ こんな世界 を彷徨っているんだろう?
それに・・・なにより・・・

ミック「ねーちゃんは?! 美人のねーちゃんは何処やーっ?!」

俺は泣き崩れた。

大江戸「落ち着けミック。南西の方角に、次の補給地点があるらしい」

・・・次の補給地点?! ああ、南西の方角に次の街があるって意味か。
大江戸部長はちょっと頭がアレでこの世界が『MSBS』であると思い込んでいるらしく、彼の発言にはしばしば翻訳が必要になる。

ミック「だから何だって言うのさ?! どうせ次の街も寂れてるんやー!
    この世界にはキレイなねーちゃんなんて何処にも居ないんやー!」


大江戸「噂では・・・次の補給地点の整備員は、たいそうなべっぴんさんらしいぞ?」

※訳:次の街の酒場の娘はとても美人らしい。

ミック「大江戸部長! こんな所で油を売っている場合じゃありません!
    一刻も早く補給を済ませ、次の街へ向かいましょう!」


俺達は次の街へ向かうべく、この街を素通りする格好となった。

はて・・・俺達はどうしてこんな世界を旅してるんだっけ?


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次の街へ向かうべく、歩みを進める俺達。

アト「敵影発見! 敵影発見! 今回の敵は『陸裸亀貝』やでー!」

哨戒任務に就いているアトが、今回も敵影を見つけたらしい。

ミック「リクハダカカメガイ? なんだそれ?」

アト「ばかー! 『裸亀貝』ってのは『クリオネ』って読むんやー!」

ミック「クリオネって、あのクリオネ?」

クリオネ
巻貝の仲間で、成長すると完全に貝殻を失う。翼足を動かして遊泳する。
この姿から天使に例えられ「流氷の天使」などとも呼ばれるが、よく見るとけっこうキモい。


アト「何やお前、わざわざアイコンまで用意したんか(汗」

そうこうしているうちに、モンスターが接敵してきた。

陸裸亀貝A「キュイキュイキュイ・・・」

陸裸亀貝B「キュイキュイキュイ・・・」

眼前に、全長2m前後のぶよぶよとした軟体動物が2体、蠢いていた。

ミック「クリオネって体長1〜3cm程度じゃなかったっけ?
    でけーよ! コイツらでけーよ!! こえーよっ!!」


大江戸「今回の相手は白いMA-08、2機か。
    Iフィールドをもってるから各々注意するよう。諸君らの健康を祈る」


ジョン【センメツにゃセンメツにゃセンメツにゃ】

大江戸部長とジョン先輩は、相変わらず物怖じせずに敵影へと突っ込んで行く。

ミック「もう嫌やー! こんなキモい敵ばっかり!
    俺は女の子モンスターとしか戦いたく無いんやー!!」


アト「なに甘えたコト抜かしとるんや! このバカチンがー!!

そこへ、アトの怒声。

アト「お前、それでもいっぱしの妄想男児のつもりか?」

『妄想男児』って何? 造語?

アト「一人前の妄想男児なら! あの陸裸亀貝だって、女の子モンスターに見えるハズや!」

ミック「そんな無茶なっ!」

アト「無茶やあらへん! 陸裸亀貝のアイコンは NoImage やろっ!
   だったら、そのビジュアルを想像するのは、プレイヤーであるお前の仕事やろがっ!
   『流氷の天使』とまで呼ばれるクリオネを、女体化するんや!」


なん・・・だと・・・?!

アト「ほら、想像してごらん? 天使の様な、それでいて人魚の様な、
   可愛い女の子モンスターを・・・」


ごくり・・・

アト「ちなみに。裸亀貝っちゅうくらいやから、当然ハダカや!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・

ミック「――見えたっ!!

クリオネ子ちゃん
透き通るような肌、大きな瞳。クチからわずかに覗く犬歯がチャームポイント。肉食獣の名残か?


ミック「みなぎってきたぜぇええぇっ!!!」

俺は改めて、敵影へと振り返った。

陸裸亀貝A「キシャァアァァ!」

陸裸亀貝B「キシャァアァァ!」

ミック「ごめんやっぱ無理!」

脳内の妄想は霧散し、ソコには厳しい現実があるばかりだった。

アト「まぁ、今のミックの妄想力じゃぁ・・・コレが限界かのう・・・」




追伸。
今回もジョン先輩の大活躍で、陸裸亀貝は無事に撃破できました。
ちゃんちゃん。


# つづく #




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