日記ログTOPへ ≪探索7日目 探索9日目≫ 探索8日目 |
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日記の過去ログはコチラ↓ http://maosuke.sakura.ne.jp/sicx/back/nikki/ ---------------------------------------------------------------------- キャラクター解説 石川 実継 (いしかわ みつぐ) この物語の主人公。これはオレの書く日記だかんな。主人公でとーぜんだろ? 九頭竜学園の中等部2年生。MSBS部所属。愛称はミック。部長に騙されて?この世界に迷い込んだ。
アト 自分で考え、自分で動けるぬいぐるみ。 ミックに自分に似通った波長を感じたらしく、憑りついた。
大江戸 大五郎 (おおえど だいごろう) ミックのPTメンバ。MSBS部の部長。 この世界をMSBSだと思い込んだまま日々を生きる。強く生きて欲しい。
ジョン・A・マルクス ミックのPTメンバ。MSBS部の先輩。 部活中の事故により体の大半を失い改造人間になったらしい。MSBS部ってそんな危険な部活だったの?!
---------------------------------------------------------------------- ■探索8日目の日記■ 前回までのあらすじ。 PTメンバの一人、ジョン先輩が行方不明になってしまった! アンジニティ こんな 異世界 で行方不明だなんて・・・一大事じゃないかっ! 一刻も早く探さないとっ!!
いきなり見つかった様だ。 だが今はこの展開の速さを喜ぼう。見つかってヨカッタ・・・
ちょっと待てやコラーっ!!
オレタチの知ってるジョン先輩は、身長2mに届かんとす、筋肉モリモリの大男。 それに引き替え・・・目の前にいるコレは、身長30cmにも満たない・・・ぶっちゃけタダの人形だ。
大江戸部長は真顔で問う。 その迫力に押され、俺は今一度、ジョン先輩の顔を思い出してみる。
・・・確かに。確かにあまり変わってない気もする。
段々、大江戸部長の言ってることが正しいような気がしてくる。
そうか・・・コレが『ジョン先輩』なのか・・・ 俺はそう納得して、ジョン先輩に向き直った。
俺はジョン先輩と熱い握手を交わした。
### 険しい山岳地帯を抜け、あと一歩で次の街が見えるという所まで来て。
またしても、恐ろしいモンスターに襲われた。
大江戸部長とジョン先輩は相変わらずだ。 俺もやるしかない。やるしかないのは判ってる・・・が、
恐怖と動揺で混乱したまま、戦闘を迎えてしまった。 だが敵は、こちらの都合などお構いなしだ。 凶悪な爪で、脚で、容赦のない攻撃を繰り出してくる。 俺達は徐々にHPを削られ・・・一歩、また一歩と、敗北への階段を上っていく。
戦闘中にはまるで役に立たない白ネズミが、何やら頭上で喚いている。 必殺技?! そういえば先日、煩悩を炸裂させたら必殺技が出るとか、そんなコトを言っていたような・・・
自信満々に応えるアト。 反面、眼前にはオオヤドカリが目を血走らせてコッチを見ている。 まさしく絶体絶命のピンチ!
俺は藁にもすがる思いで・・・頭の中を桃色に変換した。 ・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・
身体の内側から、活力が漲ってくるのが判る。
すげえ・・・っ! 確かにこれだけのエネルギーがあれば・・・鬼に金棒かも知れない!
俺は嬉々としてモンスターに突っ込んで行った。 ###
戦闘は・・・終了した。 俺達は全員無事だった。無事だったけれど・・・
煩悩を力に変換させ、必殺技を撃つことは出来た。 だがソレは・・・普段の通常攻撃に毛の生えた程度でしかなく・・・ ぶっちゃけ、威力がショボすぎたのだ。 戦闘は何とか無事に切り抜けたけれど・・・これでは全然喜べない。
俺は泣きたくなった。
アトが嫌な目で睨んでくる。
そう言って、アトはポンポンと俺の肩を叩いた。
その時に見せたアトの嫌な笑みを、俺は忘れることは無いだろう。 # つづく #
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