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≪探索7日目 探索9日目≫

探索8日目


Diary

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キャラクター解説

石川 実継 (いしかわ みつぐ)
 この物語の主人公。これはオレの書く日記だかんな。主人公でとーぜんだろ?
 九頭竜学園の中等部2年生。MSBS部所属。愛称はミック。部長に騙されて?この世界に迷い込んだ。

ミック「夢ー?! そんなっ! アレが夢だったなんてあんまりやーっ!!
    新婚生活3日目に突入したハズなのにっ!
    エプロン姿がすげー似合ってたのにーっ!!」


アト
 自分で考え、自分で動けるぬいぐるみ。
 ミックに自分に似通った波長を感じたらしく、憑りついた。

アト「どんな夢を見ようとミックはんの勝手やけど・・・
   そこまで自分に都合の良い夢を見られると・・・流石に引くわー」


大江戸 大五郎 (おおえど だいごろう)
 ミックのPTメンバ。MSBS部の部長。
 この世界をMSBSだと思い込んだまま日々を生きる。強く生きて欲しい。

大江戸「再更新ってやつだな。なぁに、定期更新システムではよくあることだ」

ジョン・A・マルクス
 ミックのPTメンバ。MSBS部の先輩。
 部活中の事故により体の大半を失い改造人間になったらしい。MSBS部ってそんな危険な部活だったの?!

ジョン「さて・・・まずはこの状況をなんとかしようか」

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■探索8日目の日記■

前回までのあらすじ。
PTメンバの一人、ジョン先輩が行方不明になってしまった!
      アンジニティ
こんな 異世界 で行方不明だなんて・・・一大事じゃないかっ!
一刻も早く探さないとっ!!

大江戸「・・・喜べミック。ジョンが見つかったぞ」

ミック「展開はやっ!」

いきなり見つかった様だ。
だが今はこの展開の速さを喜ぼう。見つかってヨカッタ・・・

ジョン【ボクジョン ミンナゲンキカにゃ】
 

ちょっと待てやコラーっ!!

ミック「こんなのがジョン先輩のワケないでしょー!!」

オレタチの知ってるジョン先輩は、身長2mに届かんとす、筋肉モリモリの大男。
それに引き替え・・・目の前にいるコレは、身長30cmにも満たない・・・ぶっちゃけタダの人形だ。

大江戸「こんなのとは失礼だなミック! どう見てもジョンじゃないか」

ミック「失礼もクソもあるかー! こんなのジョン先輩と全然違うじゃないかー!!」

大江戸「どこが違うのだろうか? よく思い返してみよう」

大江戸部長は真顔で問う。
その迫力に押され、俺は今一度、ジョン先輩の顔を思い出してみる。

Before
After

・・・確かに。確かにあまり変わってない気もする。

大江戸「そもそも、ジョンは顔の半分と左腕を機械にした改造人間じゃないか。
    この程度の変貌で驚いていてどうする?
    ・・・ミック、自分の物差しで仲間を計るのは感心しないな」


段々、大江戸部長の言ってることが正しいような気がしてくる。

大江戸「なぁに、たかだが100%リニューアルしただけじゃないか?
    松平伊豆守信綱だって大丈夫だって言っていたぞ」


そうか・・・コレが『ジョン先輩』なのか・・・
俺はそう納得して、ジョン先輩に向き直った。

ミック「ジョン先輩・・・よろしくお願いします」

ジョン【ヨロシクにゃ!】

俺はジョン先輩と熱い握手を交わした。

アト「ホンマにコレでええんかいな・・・(汗」


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険しい山岳地帯を抜け、あと一歩で次の街が見えるという所まで来て。

オオヤドカリ「バルバルバルバル・・・!」

またしても、恐ろしいモンスターに襲われた。

大江戸「殺気を感じて索敵、鈍色のMAX-03を発見。応戦体勢を整える」

ジョン【センメツにゃセンメツにゃセンメツにゃセンメツにゃセンメツにゃセンメツにゃ】

大江戸部長とジョン先輩は相変わらずだ。
俺もやるしかない。やるしかないのは判ってる・・・が、

ミック「やっぱ怖ェよコンチクショー!!」

恐怖と動揺で混乱したまま、戦闘を迎えてしまった。
だが敵は、こちらの都合などお構いなしだ。
凶悪な爪で、脚で、容赦のない攻撃を繰り出してくる。
俺達は徐々にHPを削られ・・・一歩、また一歩と、敗北への階段を上っていく。

ミック「アカン、もうダメやーっ!!」

アト「ミックはん、諦めたらアカン! 今や! 今こそ必殺技を使うんや!」

戦闘中にはまるで役に立たない白ネズミが、何やら頭上で喚いている。
必殺技?! そういえば先日、煩悩を炸裂させたら必殺技が出るとか、そんなコトを言っていたような・・・

ミック「無茶言うなー! こんな状況でエッチぃ妄想なんて出来るかーっ!!」

アト「大丈夫、ミックはんなら出来る!!」

自信満々に応えるアト。
反面、眼前にはオオヤドカリが目を血走らせてコッチを見ている。
まさしく絶体絶命のピンチ!

ミック「ええい、こうなったらもう何だってやってやるわー!」

俺は藁にもすがる思いで・・・頭の中を桃色に変換した。

・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・


 おっぱい第三帝国の総統・・・ええチチしとったなぁ・・・



 セーラー服の似合うあの子と・・・体操服の交換とかしてみたい



 笑顔がステキと言ってくれたあの言葉を・・・俺は永遠に忘れないだろう・・・


・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・

ミック「・・・うおっ! なんだコレっ?!」

身体の内側から、活力が漲ってくるのが判る。

アト「ふふふ・・・どうやら無事に煩悩をエネルギーに変換できたようやね!
   さあ! そのパゥワーを敵にぶつけるんやっ!」


すげえ・・・っ!
確かにこれだけのエネルギーがあれば・・・鬼に金棒かも知れない!

ミック「うおーっ! いてこましたるでーっ!!」

俺は嬉々としてモンスターに突っ込んで行った。


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ジョン【センメツカンリョウミッションコンプリートにゃ】

大江戸「・・・3人とも無事帰還した様だな」

戦闘は・・・終了した。
俺達は全員無事だった。無事だったけれど・・・

ミック「なんだよあの必殺技! 全然大したこと無かったじゃねーか!!」

煩悩を力に変換させ、必殺技を撃つことは出来た。
だがソレは・・・普段の通常攻撃に毛の生えた程度でしかなく・・・
ぶっちゃけ、威力がショボすぎたのだ。
戦闘は何とか無事に切り抜けたけれど・・・これでは全然喜べない。

アト「ミックはんの煩悩が弱すぎたんやろうね。
   もっと強烈にエロい妄想をせんと、威力は上がらんやろなー」


ミック「何だよソレ! 全然使えねーじゃねぇか! 話が違うだろっ!」

俺は泣きたくなった。

アト「何やミックはん。自分の妄想力が至らなかっただけのクセに、
   それを他人のせいにするつもりか?
   アンタの妄想力はその程度なんか? アンタはその程度の男だったんか?」


アトが嫌な目で睨んでくる。

アト「どうせアンタは妄想力くらいしか取り柄が無いんや。
   今さら善良な一般ピープルに戻れるなどと思わない方がええで。
   悪いことは言わん、 大人しくワイの言うとおりにしとき」


そう言って、アトはポンポンと俺の肩を叩いた。

ミック「ちっくしょう、言いたい放題言いやがって!
    判ったよ! やってやるよ!
    今に見てろ! 前人未到の妄想力を身に着けてやるーっ!」


アト「そうや、その意気やでミックはん!」

その時に見せたアトの嫌な笑みを、俺は忘れることは無いだろう。


# つづく #




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