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探索5日目


Diary

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■探索5日目の日記■

ミック「にんぎょちゃぁあぁん・・・」

心ここにあらず。
俺の脳内では、先日の人魚ちゃんとの戦闘が何度もリフレインしていた。
足が無くて代わりに尾ヒレが付いてたけど・・・愛があればそのくらい、大した障害にはならないよね?

ジョン「おいおい・・・大丈夫かミック?」

心配そうなジョン先輩の言葉も、右から左だ。

大江戸「なぁに新兵のかかる流行り病だな。あと2、3更新もすれば治るだろう」

PTメンバに白い目を向けられつつ。俺は再び人魚ちゃんに出会える日を夢見ながら、無価値な日々を過ごしていた。
そんなある日。
足元に、一枚の写真が舞い落ちてきた。

 キャラクター名:人魚
 好きな食べ物:貝殻
 差し出される貝殻は、胸に付いているのと同じ物なのか問い詰めたい。


ミック「こ・・・これはっ?!」

俺は持ち前の反射神経を最大限に駆使し、写真を回収した。
初動から回収完了まで、0.1秒かからなかったと自負している。

??「それはワイの写真やでー! 返せっ! 返すんやーっ!」

突然、上空から奇怪な白い生き物が舞い降りてきた。
全長40cmくらいだろうか。小さくて弱そうだが、気持ちの悪い目をしている。
新手のモンスターか?! だがコレなら俺でも勝てそうだ。

??「モンスターちゃうわ! ワイの名前はアト!
   ご覧の通り、歌って踊れる『ぬいぐるみ』やでー!」


言いながら、俺の周りをくるくると飛び回っている。
なるほど。ヌイグルミ型のモンスターというワケか。

アト「だからモンスターちゃう言うとろーが!
   ・・・まぁええわい。お前さん、その写真が欲しいんか?」


ミック「これは俺が拾ったんだから俺のモンだ。お前にはやらんぞ?」

間髪入れずに答えた。

アト「ええ性格しとんなぁお前」

どうしよう、ヌイグルミにまで白い目を向けられてしまった。

アト「・・・ところで。もっといい写真が有るって言ったら、どうする?」

なん・・・だと・・・?!

ミック「見せてみろ。話はそれからだ」

白いヌイグルミはにんまり笑うと、懐から写真を取り出し、俺に見せつける。

 キャラクター名:野苺ちゃん
 好きな食べ物:腐葉土
 元気っ娘。ぞっこんラブ。ペットにしたい子No.1。


 キャラクター名:野薔薇ちゃん
 好きな食べ物:血液
 このキス魔めー! どうせ死ぬなら彼女に殺されたい。


・・・ごくり。
 アンジニティ
この世界 には、まだ見ぬ可愛い子ちゃんが沢山居るというコトか・・・!!

ミック「この写真を手に入れるために・・・俺は何をすればいい?!」

真摯なまなざしで、俺はヌイグルミを見つめた。

アト「カンタンや。ワイと契約して、魔法少○になってよ」

―――は?

アト「おおっと、間違えた。今のナシな!
   ええっと・・・ワイをマスコットとして傍に置いてくれるだけでええ。今はな。
   お前さん、ワイとは波長が合いそうやでなー」


このヌイグルミは何を言っているのだろう?
言っている意味の半分も判らなかったが。どうやらコイツは、俺と行動を共にしたいらしい。
いわゆる『呪いの人形に憑りつかれる』というヤツだろうか?
・・・だが。その程度でこの写真が手に入るなら安い買い物だ。

ミック「・・・判った。好きにしな。俺は付いてくるヤツは拒まない主義だ」

俺はそう言って、ビシッと親指を立てた。

アト「・・・下心丸出しでそう言われても、ちっともキマっとらんで」

かくして。
この日から、俺の周りを小さな白いヌイグルミが飛び回ることとなった。

ジョン「おいおい・・・大丈夫かミック?」

大江戸「なぁに新兵のかかる流行り病だな。あと2、3更新もすれば治るだろう」

PTメンバの視線は、いつも以上に白かった。

ミック「ところでお前、何のヌイグルミなんだ? 白ネズミ?」

アト「ネズミちゃうわー! 白猫や、白猫の天使のぬいぐるみやでーっ!」


# つづく #






アト「そうそう。僭越ながらお前さん名義でマスコットコミュに登録しといたでな。
   ワイを連れ歩くからには、当然の義務ってヤツやね!」


ミック「・・・え?」




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